キャベツのカルテ
▪キャベツについて
地中海沿岸や英国のドーバー付近などに自生したのが始まりで、当時は今のように丸く結球しておらず、「ケール」のような葉キャベツでした。
日本に初めてキャベツが渡来してきたのは江戸時代の宝永・正徳年の間、オランダ人によって長崎に伝えられました。しかし当時のキャベツは食用ではなく観賞用の葉牡丹として栽培されており、今のように丸く結球していなかったようです。
現在のような丸いキャベツは、明治時代に入ってから広く栽培されるようになり、一般家庭に普及し始めたのは第二次大戦後です。食生活の洋風化とともに急速に消費が伸び、今では食卓に欠かせない野菜になりました。
▪キャベツの選び方
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春キャベツは結球がふんわりとしているものを選び、冬キャベツは巻きがしっかりしていて重たいものを選びます。
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葉は鮮やかな緑色でハリとツヤがあるものを選びます。
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カットしたキャベツを選ぶ場合には、みずみずしくて切り口の色が変わっていないものを選びます。
▪キャベツの保存方法
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カットすると長持ちしないため、外の葉から丁寧にはがして使っていきます。
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冷涼な気候を好むのため、芯をくり抜きぬらしたペーパータオルを詰め全体をラップで包み冷蔵庫で保存します。
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冬キャベツは暖房の入っていない室内で新聞などに包んで保存します。
▪キャベツの栄養
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少量ですがビタミン、ミネラル(カルシウム・リン・鉄・カリウム・マグネシウム)を含みます。
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粘膜を守るビタミンUが含まれます。
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ビタミンCは芯に近い部分に多く、カロテンは少量ですが外葉に含まれます。
▪キャベツの調理方法
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春キャベツは柔らかいので生で食べるのに適しています。
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千切りキャベツにして水にさらす時は、漬けすぎると栄養も味を抜けるため、注意が必要です。また、水きりはしっかりします。
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冬キャベツは煮ると甘みが強くなります。
▪愛知の伝統野菜
天狗なす
2007年愛知の伝統野菜に追加。
昭和戦前から栽培されてきた奥三河天狗なすは、命名の基となる天狗伝説のある奥三河津具地域を中心に栽培されています。
形は名前の通り、天狗の鼻状の奇形果ができやすく、なすとは思えないほど愛嬌のある形です。普通のなすがマグロの赤身なら、奥三河天狗なすは大トロです。